お産の基礎知識
お産について
妊娠・出産にあたり、不安な事も多いと思います、少しでも不安を除けますように・・・
陣痛の「おやすみの時」のリラックス法について
多くのお母さん方は、お産は「痛いもの」「怖いもの」と考えていらっしゃることと思います。お産は確かに痛みを伴うものですが、痛んでる時と痛みが消える「おやすみの時」が交互に繰り返されます。
この「おやすみの時」をいかに過ごされるか、いかにリラックスされるかが大切です。 陣痛の「おやすみの時」には、全身の力を抜いて、普段通りの呼吸をされ次にくる陣痛に備えて頂きたいと思います。皆様なりのリラックス方法を事前にイメージしておかれると良いと思います。
なお、痛みのある時の呼吸法や補助動作については、安産教室やラマーズ法の出産準備教室でご指導いたしております。
入院の時期
陣痛の始まりは、10分ごとに規則的な陣痛が発来した時をいいます。
- ●初産婦で陣痛が5分間欠
- ●経産婦で陣痛が10分間欠
を一応の入院目安としておりますが、道路事情や病院までの所要時間前回のお産の経過などを考慮されて、上記より間隔が長くても、不規則でも入院された方が良い場合もあります。お気軽にご相談下さい。
お産の方法
お産の方法には大きく分けて
- ●経膣分娩
- ●帝王切開
の二つがあります。ほとんどのお産は自然に進み経膣分娩となります。中には、お産の途中で赤ちゃんが苦しくなったり、母体に異常が生じたりすると、緊急にお産しなくてはならない場合も生じます。この時、点滴をしたり、吸引分娩をしたり、お腹を切って赤ちゃんを出す帝王切開などの医療行為が必要になります。
妊娠について
お産の前にまず、妊娠について学んでください
妊娠の成立
卵管膨大部で受精した受精卵が、子宮内膜に着床すると妊娠が成立します。実際には、受精はしたものの、着床できずに終わる場合や、早期に消失してしまう場合もあります。
正常妊娠
順調に経過された場合には、胎襄(たいのう)※1や胎児が妊娠週数に応じて 順調に大きくなり 胎児の心拍動がはっきり見えてきます。 妊娠10週ごろに胎児の心拍動が確認できれば、流産の危険性が低くなります。
- ※1胎襄
- 赤ちゃんが入っている袋のことをいいます。妊娠5週ごろより見え始めます。
異常妊娠
- 流産
- 妊娠されたものの、妊娠初期に流産される方は決して少なくありません。
全妊娠の約10~15%が妊娠初期に流産してしまうといわれています。
流産の原因を明らかにするのは決して容易ではありませんが、その大多数は偶発的に起こってしまった出来事であり、次回の妊娠に心配を残すものではありません。
順調に発育しているかどうか、流産の可能性がないかを調べるのには、超音波検査を行います。経過が順調な場合には、胎襄(たいのう)や胎児が妊娠週数に応じて順調に大きくなり、胎児の心拍動がはっきり見えてきます。 - 子宮外妊娠
- 受精卵が子宮内腔以外の場所に着床してしまうと、子宮外妊娠となります。子宮外妊娠の大多数は、卵管膨大部に起こります。子宮外妊娠の主な症状は、下腹部痛と性器出血です。子宮外妊娠の診断は、尿中HGG値※2や妊娠週数を考慮し、本来その妊娠週数であれば超音波検査で胎襄が子宮腔に描出するはずなのに描出しないことや子宮外に胎襄や胎児を描出することで診断します。
- ※2HGG
- ヒト絨毛性ゴナドトロピン)胎盤絨毛から分泌されるホルモンで、妊娠初期より分泌されるため、妊娠反応に利用されています。
- 切迫流産
- 流産をするかもしれない状態をいいます。症状は下腹痛と出血です。安静にされて、赤ちゃんが育ってくるかどうか経過をみていきます。残念ながら流産となってしまう場合もありますし、出血や下腹痛が軽減し、胎児が描出される場合もあります。細菌感染や、免疫学的な異常がある場合には、有効な治療法がある場合があります。
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